Life with Football

「大学サッカーを自分たちで変えていく」

#05 ア式蹴球部男子3年 吉岡泰生

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第五回は、東京大学運動会ア式蹴球部男子に所属する3年生の吉岡泰生さんにお話を伺いました。今春よりユニサカが運営するプラットフォームであるユニゼミに参加し、幅広いメンバーと様々な形で大学サッカーに関わっている吉岡さん。彼が語るユニサカでの活動や大学サッカーに対する想いとは?

Profile

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吉岡泰生

東京大学経済学部3年生。高校生の頃に参加した東大ア式蹴球部主催のサッカーフェスティバルをきっかけに広島から上京し、東大ア式蹴球部男子に入部。今春よりユニゼミに参加し、現役選手でありながらも大学サッカーを向上させるべく、様々な活動に取り組んでいる。

ーまず、吉岡さんが所属しているユニゼミについて教えてください。

ユニゼミは、早慶戦を運営している一般社団法人の団体であるユニサカが大学サッカーを変えていくというPhilosophyのもとで活動するプラットホームとして新しく作った組織です。ユニサカと比較して規模が大きい分、ユニサカのメンバーだけではできないような活動をいろいろなところにアプローチを働きかけて大学サッカーを自分たちで変えていくという大きな目標に向かって活動しています。

ーなるほど。Philosophyが明確な組織なんですね。どういった人たちが集まって活動しているのですか?

サッカー部に所属する大学生はもちろん、部活には所属していないがサッカーに興味がある大学生や大学生記者、大学サッカーのことを知りたいと思っている高校生、アドバイザーとして関わってくれている社会人など、幅広い層から構成されている多様性のある団体です。関東の大学が大学生のほとんどの割合を占めていますが活動をしていく中で都リーグや関西の方から参加する人が徐々に増えてきています。他大学の人たちとも交流できるのがこの団体の良いところの一つであると思っています。

 

ー多様な層の方々と活動していらっしゃるのですね。吉岡さん自身はなぜユニゼミに関わることになったのですか?

ユニサカのメンバーであり、早稲田大学ア式蹴球部に所属する知り合いからユニゼミができるのを契機に誘ってもらったのが直接的なきっかけです。僕自身、大学サッカー界とまでは考えていませんでしたが、東大ア式を含め、より幅広い視点を得て、いろいろな角度から物事を考えてみたいという気持ちがあり、最初は単純な興味からユニゼミに入ることを決めました。

 

ーなるほど。高校生の頃からぼんやりとでもピッチ外の活動に興味があったのですか?

いいえ、高校生の頃は何も考えていませんでしたね。ただひたすらボールを蹴っていました。ですが高校生の頃に、東大ア式が主催するサッカーフェスティバルに参加したのを契機に、東大ア式に入部しました。実際、ア式に入部した一年生の時にサッカーフェスティバルの運営担当を、二年生の時に運営責任者を任せてもらったのですが、その時に初めてこういったピッチ外の活動に意義を感じました。ア式に所属しながら、ただサッカーをするだけでなく、他のイベントや運営を通して自分を成長させることができるということを身をもって感じました。それから徐々にピッチ外の活動にも目を向けて行ったというのが経緯ですね。

 

 

ーサッカーフェスティバルがきっかけだったのですね!

はい。僕みたいな存在を再生産できればピッチ外の活動にも興味を持ってくれる選手が存在し続けてくれるかなと思います。

 

ーでは、ユニゼミではどういった活動をしているのですか?

まだ大きなことを成し遂げたわけではありませんが、自分がユニゼミに入って一番関わったと言えるのが「Staying Eleven」という企画です。8大学が集まって「Winning Eleven」を自分たちのチームの選手でプレーし、コロナの状況下で実際にグラウンドでサッカーができない分、ゲーム上で戦って一位を決めようという大会でした。その時に感じたのは、一つの大学だけでは成り立たないような大きな取り組みを成し遂げることができて、大学サッカーがやっていることの先進性や横のつながりを強調することのできた良い機会だったと思いました。また、自分が今まで関わったことのないような人たちと関わることができ、自分のチームだけでは感じることのないスピード感や他を巻き込む力というのがStaying Elevenの運営メンバーから学んだことだったと思います。

 

 

ー私もTwitterで見ました!注目を引くプロジェクトでしたよね。ユニゼミでの活動を通して自チームに還元できたことはありますか?

ユニゼミでのプロジェクトは推進力があり、関わっている人全員を巻き込んでプロジェクトを成功させるという姿勢や動きが参考になるものでした。その中でも、誰かが提案したこと、言ったことに対して反応することの重要性を感じました。「それいいね」の一言だけでも元の発言者からしたらためになることですし、次のステップに進むきっかけとなりうることなので、そういう反応だけであっても反応するか否かでプロジェクトの進度は変わってくると思います。また、最初に立てた意義目標を明らかにし、それをぶらさず持ち続けることも大事だと思いました。例えば、Staying Elevenの場合、「今まで薄かった大学サッカーの横の繋がりを生む」という目標があったのですが、この企画中、自分自身の中にも常にこの目的を掲げて取り組んでいました。

 

ー女子部にとっても参考になることですね。最後に、これから東大ア式と大学サッカーをどうしていきたいかなどの考えはありますか?

まず、東大ア式についてですが、僕自身がユニゼミで活動していて学んだことや関東レベルの選手たちが何を考えて普段サッカーしているかなどをフィードバックして、チームのピッチ内外の活性化に繋げていきたいと思っています。
大学サッカーに関しては、認知という面でも、人気という面でもまだまだポテンシャルを秘めていると思うので、そこを変えていきたいと思っています。そのためにやるべきことはたくさんあると思います。双青戦を早慶戦と同じくらい盛り上げるというのも一つの施策であると思いますし、都リーグや関東リーグにいっぱい集客するというのも大事だと感じています。成し遂げたいことである認知や人気の向上に向けて自分の中で色々と考えて決断し、一つでもいいのでやり遂げたいと思っています。

 

ー今後の活躍にも期待しています!本日はありがとうございました。

Interviewer

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ちひろ

2年生。背番号15のMF。高校までは水泳一筋だったが、大学で新たにサッカーを始める。合同で活動する文京LBレディースの主務を務める。