Life with Football

ア式蹴球部女子 部員座談会

#11 ア式蹴球部女子部員

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第11回のLife with Footballは番外編。ア式女子の部員が、入部のきっかけ、部活の好きなところ・大変なところ、魅力などを語ってみました。

Profile

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ひとみ、はんな、あやか、みほ、つむ

ひとみ:1年、フォワード。保育園、小学校の時にサッカーを経験。高校では百人一首、英語ディベート、物理部に所属。 はんな:2年、ゴールキーパー。2023年度主将をつとめる。中学では水泳部、高校からサッカーを始める。 あやか:3年、ディフェンダー。中学では陸上部、高校からサッカーを始める。大学2年生の時に入部。 みほ:3年、ミッドフィルダー。中高では卓球部、大学からサッカーを始める。 つむ:4年、ディフェンダー。中高ではソフトテニス部、大学からサッカーを始める。

入部のきっかけ

—競技歴はそれぞれとのことですが、ア式女子に入部したきっかけを教えてください。

みほ:運動部に入るとは決めていて、部活一覧を見ていたら女子サッカー部があることを知りました。昔本格的にサッカーしたいと思って結局やらずじまいだったんですが、大学の部活で始められるならチャンスだなと。複数の部活の体験練習に行って迷いましたが、ア式女子の体験練は楽しかったし、今を逃したら一生サッカーする機会がないかもと思って入部を決めました。

 

ひとみ:部活に入るつもりはなかったんですけど、何か運動をしようと思っていました。手当たり次第に見ていたらア式女子を見つけて、「ああサッカーあるんだったら前やってたし」と。練習に参加してみて、最終的にはもう雰囲気だけで決めちゃいました。

 

つむ:私は屋外球技をやりたいと思ってた。体育のお団子サッカーは面白くなかったけど、上クラに先輩がいたご縁でア式女子の体験に行ってみたらとても楽しくて。意外と大学始めの部員も多くて、自分でも出来そう、もっと上手くなりたい、と思えたので入部を決めました!

大学では色々な人と繋がりをもちたかったから、女子運動部は関わりが限られそうで尻込みしていたんですが、ア式女子は文京区の社会人チームの文京LBレディース(以下、文京。ア式女子と週2回合同練習をおこなう文京区の社会人チーム)との合同練習日があって、中高生から親世代の方まで広く交流できることに魅力を感じたのも後押しになりました。

 

はんな:高校生の時から大学でもサッカー続けたいなと思っていて、女子サッカー部がある大学を調べました。自分のやりたい勉強ができて、かつ女子サッカー部があるのは東大だけだったので、ア式に入りたくて受験しました。

 

あやか:すごい!私は高校生の時の(ア式女子との)練習試合で存在を知って、じゃあ東大でサッカー続けようかなって思った。浪人をしてすっかり忘れていたけど、やっぱりもう一回やろうと思い、2年生になった時に入りました。

—サッカーを続けるために東大を目指した人から、入学後に存在を知って雰囲気が決め手になったという人まで、入部の動機は様々ですね。他の部活やサークルと迷ったという人も多いようです。まずは実際に体験練習に参加してみるとよいかもしれませんね!

 

サッカーをはじめたきっかけ

—ちなみに、どんなことがきっかけでサッカーをはじめましたか?

 

はんな:遊びでやって楽しかったのが最初ですかね。ただ、小学校のグラウンドはサッカー禁止だったので、やりたい欲が溜まっていて(笑)。中学校でもできなかったけど、ずっとやりたいと思っていて、高校は女子サッカー部のあるところを選びました。

 

あやか:小学生の頃は近所が男の子ばっかりで、皆サッカーして遊んでて、それに混ざって楽しかった。中学校に女子サッカー部作ろうと思ったけど難しくて。高校には偶然女子サッカー部があったから入ったという感じかな。

 

ひとみ:保育園の運動クラブに友達と一緒に入りました。最初は鉄棒とかマット運動とか何でもやるクラブだったんですけど、途中からサッカーだけの部門に入りました。

 

つむ:私の場合は、自分でプレーしたいと思ったのは体験練習に参加した時がはじめてで、それまでサッカーにほとんど興味はありませんでした。

—身近な遊びなどでボールを蹴るのが楽しいなと感じて、その後に一歩踏み込んで競技として始めることにしたという人が多いですね。ア式女子がその一歩目になったという人もいるんですね!

 

入部前後での印象の変化

—入部前後で印象が変わったことはありますか?

はんな:語弊があるかもしれないですが、想像よりちゃんとした部活だった。真剣にサッカーに取り組んでいるし、皆サッカーすごく好きなんだなあって感じました。

 

あやか:自分が高校生の時と比べて考えてサッカーしていると思った。高校の時はよく分からないまま感覚でプレーしていたけど、今は状況に応じた戦術を考えるのが当たり前で、サッカー的にすごく面白いです。

 

ひとみ:戦術について同感で、小学校の時は個人技の練習ばかりで、ドリブルの技術とか、どれだけボールを上手に扱えるかぐらいしかやってなかった。サッカーはチームスポーツだと認識していたけど、全体が連動してるとは思ってなくて。競技に対する印象が大きく変わりました。

 

みほ:大学からサッカーを始めるのは遅すぎると思っていたんですが、部活には大学始めの先輩がいて、文京には大人になってから始めた方、働きながらプレーを続けている方が沢山いらっしゃって、選手を目指す覚悟の人しかできないスポーツというイメージが払拭されました。ア式女子が出場しているCiEリーグ(ア式女子が出場している大学対抗の公式戦で、女子サッカーの普及を目的に掲げている。)とか、大学始めの人も全力でプレーできる公式な場があるのは嬉しかった。

 

あやか:うん、あと普通に文京の存在に驚いた。「半分クラブチームってどういうこと?!」って。色んな人と知り合いになれて楽しいし、高いレベルのプレーも見られるし、大人数での練習もできる。文京の一員としては自分のレベル感に合わせて都リーグに出られるから試合経験も積める(文京LBレディースでは、経験者中心の文京LB Ladiesと初心者中心の文京LB Sproutsに分かれて試合に出場している。前者は都リーグ2部、後者は都リーグ5部に所属。ア式女子部員もこのいずれかのメンバーとして都リーグに出場する。)。

しかも、大学卒業以降もサッカーを続けられる場があるって幸せなことだなあと思う。

 

部活で大変だったこと

—想像よりしっかり部活だったという感想もありましたが、大変だったことはありますか?拘束時間が長い、他の活動との両立が難しいなど、大学の部活に対してネガティブな印象をもつ人もいるのではと思います。

 

あやか:まあ週4日参加しないといけないのは分かって入っているから、大変ではないです。1回の練習は2時間で終わるし、残り3日を使えば何とかなることが多い。試合シーズンに提出課題を溜めてしまったことはあります(笑)

最近主将になったはんなはどう?

 

はんな:今のところ大変だったことはないです。自分としては高校で週6週7ぐらいが当たり前だったから(週4で)寂しいなーみたいな。

 

ひとみ:最初のうちは「体力が戻らん」とめちゃめちゃ思ってました。時期によって運営の仕事が忙しいって思うときもあるんですけど、活動そのものとか練習が大変っていう感じはしたことないです。

 

—授業やバイトなどとの両立はできていますか?

つむ:基本的に授業と部活の時間帯はかぶらないのと、もし練習とかぶっても授業優先なので両立できています。バイトについては、空きコマにカフェで働いたり、部活のない放課後に塾講師、家庭教師をしたりしました。

 

あやか:私は大学のプログラムで、夏休みに一ヶ月ほどイギリスに行きました。学業や将来につながることを応援してもらえる環境だと思います。

 

ア式女子のここが好き!

—ア式女子の好きなところはどんなところですか?

ひとみ:なんだろう、本当に誰もおいていかない部活だと感じています。サッカーってルールは単純ですけど、結構セオリーがあって専門用語が飛びかいがちな気がするんですが、ア式女子では分からない人がいることが前提としてあるからか、説明が全然おろそかにならないのはすごいありがたいし、いいなって思いました。

 

はんな:やっぱり人かな。人が面白くて優しいところに尽きると思います。サッカー一筋の人ばかりではないので、皆色んな経験をしていて、バックボーンも、性格も違う。皆が皆「優勝に向かって突っ走れ!!」っていう感じでもないところも面白くて。サッカーに対する熱量も、生活ほとんどサッカーだっていう人も、いっぱいある大切なものの一つがサッカーだっていう人もいて、バラバラなところが面白い。ただバラバラなだけだったら大変ですけど、それぞれのことを思いやっていて、チームとしてはまとまっているところがすごいいいなって思って、好きです。

 

あやか:何か告白された気分(笑)。そもそも女子がサッカーできる場所は少ないし、大学からサッカーを始めてしっかりできるところってさらに少ない。部活となると強豪校やクラブチームでやってきた人たちだけが高みを目指す場所というイメージだけど、私たちの場合は誰が来てもいいようになっている。組織として柔軟に動いていこうっていう意識があるし、それを実現できる人と環境に恵まれていると思う。

 

みほ:環境といえば、物理的な環境に相当恵まれていると思います。キャンパス内にナイター、更衣室のある人工芝のグラウンドがあるので、土まみれになるのが憂鬱とか、転んだら痛いとか、ハード面の心配をせず、気軽にサッカーできる環境が整っている。初体験が硬い凸凹の土グラウンドだったら、ソフト面のよさに気が付く前に早々に別の競技を選んでいたかもしれない(笑)。

あと、「部活では組織が第一」という先入観があったんですが、ア式女子の場合は、そこにいる一人一人を尊重し合いながら部活をかたちづくっていく方向性で組織がまわっていると思ってて。意見が合わなくて大変と感じたこともあったけど、一枚岩すぎると視野が狭くなってつまらないとも思うので、色んな人がいて、でも皆サッカーが好きで、という場所は素敵だなと感じています。

 

ひとみ:文京の存在は大きいと感じています。大人と知り合いになる機会が少ない中で、色んなお仕事をされている社会人の知り合いが沢山できたのもすごい魅力です。

 

はんな:(2014年創部の)ア式女子単体でみれば新しい部活ですが、ア式蹴球部という100年以上の長い歴史としっかりした土台がある組織の枠内にあるので、そうした基盤の上で新しいことに自由にチャレンジさせてもらえる環境って貴重だなと思います。

 

みほ:本当にそう思う。OB・OGの方々のご支援もそうだし、理事の大里さんとか、監督の藤岡さんとかも挑戦を応援してくださる方だと思うけど、そうして後押ししてくれる方々にも恵まれていてありがたいです。

 

新入生へのメッセージ

—環境にも人にも恵まれた場所でサッカーができるのは魅力的ですね!最後に、新入生に向けたメッセージがあればお願いします。

みほ:サッカー今までやりたいと思ったことがあったけど環境がなくて諦めたという人にはぜひ来てほしいです!あとは、全くサッカーしたことがない人、サッカーにネガティブな思い出がある人にも来てもらえたらいいなと思ってます。人を含めてとても良い環境があるし、何よりサッカーの楽しさを見つけられると思います!

 

ひとみ:せっかくワールドカップがあんなに盛り上がったから、見てるだけじゃもったいないなあって思っています(笑)。自分もやってみたいなっていう人がいたらぜひ来てほしいです。

 

あやか:ア式の先輩方のネットワークからも、文京LBレディースのネットワークからも交流が広がって、サッカー以上の大きな物が得られると思うから、部活プラスアルファのところも見てもらえたらいいかなって思ったりします。散々サッカーやってもう飽きたっていう人も、サッカーへの見方が深まったりしてもう一回楽しめるかもしれないから、覗きに来てもらえたら嬉しいです!

 

つむ:私はCiEリーグの立ち上げに関わらせてもらったり、環境問題を扱う大学のプログラムでもサッカーをテーマに活動したり、サッカーを通して視野が広がりました。皆さんそれぞれが持っている興味や問題意識をサッカーとリンクさせることもできるかもしれません。ぜひ色んな人に入部してほしいです!

 

はんな:ちょっと体を動かしたい人も、サッカー見るの面白いなあっていう人も、組織に興味がある人も来てほしいです。サッカーに加えて色んなアンテナがあるから、何か少しでも引っかかる人がいれば見にきてほしいなって思います!今までもいろんな人が所属していて、どんな人でもフィットするというか、いる人に合わせて変わっていく部活なので、ぜひ見にきて、新しいことに挑戦してほしいなあと思います。スタッフとして練習のマネジメントをしたり、プレー写真を撮影して広報したりという関わり方もあるので、そういった業務に興味があるという人も歓迎です!

—以上、座談会でした。ありがとうございます。

Interviewer

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東京大学運動会ア式蹴球部女子

東大女子が真剣に楽しくサッカーができる場として設立された。文京LBレディースという、文京区のサッカーチームと合同で練習を行っている。2023年度で10周年という節目の年を迎える。